所有する不動産を貸し出す場合には、借主との間で契約期間内にもめ事が起きることがあります。そのため、貸主が更新を断りにくい「普通賃貸借契約」よりも、契約期間満了後に貸主が契約を終了可能な「定期賃貸借契約」を好む貸主は多々いますし、その方が良い場合もあります。
ただし、借主側の立場に立って考えますと、多額の移転費と労力をかけて借りるにも関わらず、数年後には退去しなければならない可能性があるとすれば、借りにくいと思う場合もあります。特に、一般的な法人の場合には、頻繁に本社所在地等を移転することは、取引先の金融機関や他のビジネスパートナーからの信用面でマイナスの影響がある場合が多々あります。そのため、できるだけ借りやすい条件を提供することを考えて、貸主が普通賃貸借契約を望む場合もあります。